不動産価格は上がっているのに、なぜ売れにくい?2026年秋の不動産市場
最近、不動産価格が上がっているというニュースをよく目にします。
奈良でも、駅に近い住宅地や人気のあるエリアでは地価が上昇している場所があります。
では、不動産は今どんどん売れているのか?
実際に奈良で売却の現場にいる私の感覚では、この夏以降、決して動きが良いとは感じていません。
「価格が上がっているなら市場が活性化してるのでは?」
今回はこの少し不思議な状況について考えてみます。
統計を見ると、決して悪くない
近畿レインズが公表した2026年8月のデータを見ると、奈良県の中古戸建住宅は成約件数95件。前年同月より25%増えています。
平均成約価格も1,737万円で、前年同月比16%上昇しています。
数字だけを見れば、
「奈良の中古住宅市場は好調」
と感じるかもしれません。
ところが実際の販売現場では、それほど単純ではありません。
「高くなった価格」に買主がついてくるか

ここ数年、不動産価格だけでなく建築費やリフォーム費用なども上昇しました。
さらに住宅ローン金利も以前とは状況が変わっています。
買主側からすると、
「物件が高くなったうえに、買った後にもお金がかかる」
という状況です。
当然、物件を見る目も慎重になります。
以前なら、
「少し予算オーバーだけど買おう」
となっていたお客様が、
「もう少し他も見てから考えよう」
となる。
私は最近、こうした慎重さを感じることが増えています。
実際、仲間内の業者と話していても問い合わせが減っているとの見解は同じです。
「価格が上がる」と「何でも売れる」は別の話
ここが非常に重要です。
地価や平均成約価格が上がっているからといって、すべての不動産が同じように高く売れるわけではありません。
駅から近い。
道路条件がいい。
土地の大きさがちょうどいい。
建物の状態がいい。
こうした物件には買主が集まりやすい。
一方で、少し条件が劣る物件を強気の価格で売り出すと、途端に反応が鈍くなる。
売れる物件と売れにくい物件の差が、以前より分かりやすくなっている。
これが今の市場の一つの特徴ではないかと感じています。
今は「高く出せば売れる市場」ではない
私は、現在の奈良の不動産市場を必要以上に悲観する必要はないと思っています。
実際、売れている物件はあります。
ただし、
「相場が上がっているから、このくらいでも売れるだろう」
という考え方には少し注意が必要です。
今の買主はよく調べています。
スマートフォンを見れば周辺の販売物件を簡単に比較できます。
だからこそ2026年秋の不動産売却では、
「高く売りたい」と「買主から見て納得できる価格」の接点をどこに作るか。
これまで以上に重要になっていると感じます。
不動産価格は上がっている。
でも、売却は簡単になっていない。
今の奈良の不動産市場を見ていると、そういう状態になっていると考えています。
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